世間の感触

穏やかな人が世間に向けた赤裸々な日記

極端

極端に考える事をやめようと思っても、人間どこかで極端に考えないと気が済まない事だってある訳なんですよ。

それを無理矢理極端ではない考え方に切り替えてしまったら、その人は途端に自分を失う事になるでしょうね。だってそれを崇拝して生きて来たのだから。

だから極端な人っていうのは、幾ら否定をされたとしてもそれを信じる事に生き甲斐を感じているから、否定されただけでフンともスンとも言わない。

それを分かっていて崇拝しているのだから。

でも例外はある。それは極端な人と極端な人のぶつかり合い。これはとても厄介で、もはや両者にきちんとした理由付けがあって、そのぶつかり合いな訳だから一般人が介入する事さえ許されない事象である。

まぁそういうのっていうのは大抵、極端に考え過ぎた結果、話が飛躍し過ぎて収集が付かなくなっている事でもある。だから両者の余熱が冷めない事には解決のしようがないという事にもなる。

人間は生きていればどちらかに必ず偏ってしまう。偏って生きる事で安心感を得る事も出来る。それは決して怖い事でも駄目な事でもない。当たり前の事で、それぞれが生きている事で人間の社会が構築され、それを永続的に管理する事が出来る。中立的な立場にいる人も、介入していないからこそその問題や事象に偏らずに済んでいるのかもしれなくて、他の問題や事象に切り替われば、その人もまた極端な人に変貌する。それは自然の摂理みたいなもので、それを正しいと判断して生きていく上で重要な働きをしていく訳です。もちろん、間違いと判断した事もやがては極端な人間の終着点に行き着く訳です。

だからその分野が政治や理想などといった、人間が必ず関与する重大的かつ明瞭な分野に自分の考えが顕れた時、その人の真価が問われる。大抵の人間はどちらかに偏っている。話し方、素振り、表情などなど。

しかし、稀に中立的な立場に立てる人が長くその分野に携われる事もある。

時の風を見定めて変貌する人もいるかもしれない。でもそれは必ず襤褸が出てくる。必ず壁にぶち当たり、潮時というものを迎えてしまう。実に人間らしい生き方の様に思える。賢いというか、人間らしい生き方である。

しかし、それとはまた別に、どのタイミング、いかなる時でも、中立的かつ明瞭な意見が言える人。そういった人は一般人だろうが極端な人達だろうが関係なしに支持を受けて地位を確立出来る。

もはやそういう人は神様に近い存在なのかもしれない。

そんな者がこの世界に現れたとすれば、もはや人間は凡ゆるメディアを放棄し、凡ゆる考えをも放棄して、その人の言う事だけを信じきって生きていく事を選択するであろう。自分が自分で在り続ける為に、皆その存在に縋り運命共同体と化すのであろう。

しかし、そういった中立的な立場でいられる人間というのは、どこか怖いものがあって、生物的な動きをしていない様な気がしてならない。いつもにこやかに、そして全ての意見を受け入れてそれに対しての答えを導き、他者との争いが起きない助言を残していく存在。そんな者は生物ではない、人間の都合によって生まれた神様みたいな存在であろう。人間は人間でなくなり自分を失う。そんな存在に操られるというよりかは、人間らしく生きる事を皆が忘れて、同じ「動物」として生き始める事を決意した者たち。野生の動物よりも下の「動物」。感じたり考えたりする事を放棄した「動物」。一昔前のコンピューターみたいな動きと似ているのかもしれない。

 

『そんな生き物が近い将来「人間」が担う事になろうとは想像もしないはずである。』

 

AIという存在が人間を脅かす恐怖。計算通りにこの「世界」が動いているのだとすれば、それはAIにも管理、処理が出来る世界という事の結論付けにもなりうる。果たしてそれが誠か否か。

 

これはあくまでも自分の考えであって、それが現実味を帯びるという確証は未だ得られていない訳です。これは一種の極端な考え方であって、他の人も思っているでしょうけど、一方でそれを否定する人だっている。それが結果「AIに支配される世界」を回避するかどうかに繋がれば事は収まる訳です。勿論、支配されてもされなくても、「人間」が考えた事に結論が付けられれば一般人も極端な人も一安心する様になる訳です。

これが人間の在り方であり、生物としての生き方でもある。感情と意思、知識を身に付けた生物は、必ず考えが偏るもので、それを忘れてしまった頃には、「神様」の様な存在が「世界」を掌握する様になってしまう。その事が沸々と近寄っている今だからこそ、自分が様々な分野に対して意欲を持ち、意見を放つ事。それは「人間」の生き方に通ずるものがあり、極端な考え方こそが「世界を救う」鍵になるのかもしれません。と僕は考えている訳です。

 

とまぁ、この辺で書き込むのを終わりにします。

 

 

シロロン